「なかみち食堂」




 五稜郭公園そばにある,函館ではあまりにも有名な大衆食堂である。ここに食べに行く際には覚悟を持って臨まなければならない。決してその場のノリだけでなかみち食堂へ行くことを決めてはならない。これは食事ではない。闘いである。そう,その驚くべき「量」との闘いなのだ(笑)。

 やはりなかみち食堂と言えば「オムライス」を外すわけにはいかない。とにかく大きさが尋常ではない。注文したオムライスがテーブルに届いた瞬間,「どど〜ん」と音が聞こえて来そうな存在感を示す。軽く見積もって普通にファミレスで出されるオムライスの3人前はあるのではないだろうか。初めてチャレンジしたときは食べきれなくて残した覚えがある。
 さらに驚くべきことに,この店には「大盛(+200円だったかな?)」が存在するのである。これ以上多くしてどうしようというのだろうか。とにかくオムライスの大盛は素人さんにはお勧めできない。これはもうプロの方を呼ぶしかないという代物である。

 そのほか各定食類「特盛」という言葉が軽く聞こえるぐらいの量で登場する。いつも腹をすかせているはずの男子学生が悲鳴を上げる。しかし,定食類にも当然「大盛」が存在する。とりから定食(650円だったかな?)を例に取ってみると,大盛では当然肉とご飯が増量されるわけだが,ご飯はなんと,ラーメンどんぶりに山盛りになって登場するのである。柔道部か相撲部でもないとコレは無理では。

 ここまで読んでもまだまだ!という方には是非チャレンジしてほしいのが「カツ丼大盛」である。もはや人外大魔境。見ただけでギブアップである。もしこのページを読んでいらっしゃる,まだなかみち食堂未経験のプロレスラーの方,函館興行の際には是非チャレンジを!

 さらになかみち食堂にはもうひとつの大きな特徴がある。人によってはこれがなかみち食堂の欠点となってしまうのである。それは・・・味付けがとても「大味」であるという点だ。しょっぱいにしろ甘いにしろ,とにかく濃いのである。大味で量が多い・・・とくれば,もうお気づきだろう。そう,「食べてる途中で飽きる」という現象が起きるのである。なかみち食堂のメニューを「食べきれない」原因は,量だけではないのである。まあ,食卓に並ぶ料理にすぐ塩や醤油をかけたがる人たちにとっては問題ないのだろうが。

 量がとんでもないとはいえ安価でたらふく食べられるのはやはり魅力であり,根強いファンが多く,やはり函館市内を代表する食堂である。

 まあ,こんなわけで,山杜たちはあまり通わなかった店ではある。しかしインパクトは強烈である。



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