【98チャンピオン・カーニバル大予想!】


 いよいよ今年も,春の本場所「チャンピオン・カーニバル」の季節がやって参りました。 全日本プロレスファンならば,どうしても結果を予想したくなるこのリーグ戦。 私,山杜も当然毎年予想しているのですが,今年はその予想をホームページ上で発表したいと思います。

 私の初のホームページ発表なので,私一人では物足りないと思い,私の高校時代からの友人で, なんと全日本プロレス観戦歴15年という, K.O氏 に予想をお願いしたところ,快諾してくれました。

  ページ更新前日の3月9日まで待ち,FAXにて原稿を受け取って驚きました。 私は,優勝戦と優勝者の予想,それから見どころを聞きたかっただけなのですが, なんとなんと,全公式戦の予想を含めた大展望をしてくれたのです。 ここまで大がかりなものを望んだ訳ではなかったのですが,せっかく書いてくれたので, 全文載せることに致しました。

  私のちょっとだけしかない予想は,このページの最後に載せるとして, まずはK.O氏のカーニバル大展望をご覧下さい。

 


K.O氏のチャンピオン・カーニバル大展望

 寒さも日1日と和らぎ春の到来を感じる。 この季節になるといよいよ「チャンピオン力ーニパル」が開幕する。 王者三沢をして「ストレスのたまるシリーズ」と言うとおり,怪我やストレスとの戦いでもある。 だが,全日本のグランドスラムを達成するにはどうしても乗り越えなければならない壁でもある。 カーニバル優勝は三冠王者と匹敵するぐらいの価値ある勲章である。

  今年も14名の選手がエントリーした。見所は大きく3点。 ここ数年の優勝者からも分かるとおり, 外国人勢力の巻返し,秋山・工−スの台頭,四天王の安定感である。 93年にハンセンが優勝して以来,外人の優勝がない。 三冠戦線からも外国人の名前が消え,勢力停滞が否めない。 タッグ戦線に於いても長期政権は築けず不甲斐なさだけが目立つ。 この状況をTOPを中心とした外人勢力がどこまで打破できるのかがポイントで, このシリーズ以降の選手権戦線に大きな影響を及ぼす。 これは当然,全日本にとっても大きな問題であるため,外大勢の奮起に期待したい。 中でもオフライトに注目したい。 3年目をむかえ大きく飛躍できるチャンスでもあるので,カーニバルの注目選手に推したい。 一方のハンセンは下降線が激しく今年は苦戦必死。 上位陣とどこまでやりあえるかが不安なところだ。 左の一発が健在ではあるが,今年はある程度の割引が必要であるとみるべきだろう。

  今年は全B本の勢力大きくかえた選手が2人いる。秋山とエースだ。 秋山は他団体にも類を見ない若手成長株の筆頭だ。エースも三冠挑戦といよいよ波にのってきた。 この2人が上位とどこまで戦えるかも面白いだろう。 まだ結果を求めるには苦しい状況だが,大物食いの可能性も高く,波乱を起こす要素である。 四天王プロレスを覆すことのできる有望株なだけに, 全日本に新たな波を求める人はこの2人の星取りに注目だ。

  抜群の安定感を誇る四天王。優勝者は今年も四天王絡みであろう。 ただ,星取りの内容は年々きつくなる―方で苦しい戦いが増える。 戦いのレベルがちょっとした駆け引きでの決着となるため,星取りの予想は難しい。 負けない戦いができる4人ゆえに,誰に痛い星を落とすかが勝負の別れ目となる。 全日本を堪能できる4人の抗争は今年も熱く燃えさせてくれること間違いなし。

  以上,簡単に見所をふれたが,これから実際に星取りを行い,カーニバルの全貌を予想してみよう。

 


C・カーニバル
予想星取表

得点
三沢光晴
20
川田利明
21
田上 明
20
小橋健太
22
秋山 準
14
大森隆男
本田多聞
泉田 純
S・ハンセン
13
S・ウイリアムス
18
J・エース
15
G・オブライト
19
G・キマラ
W・ホークフィールド

 星取り表は以上通りと予想する。 今回は各大会に三冠戦級の力−ドが必ず1試合はラインナップされていることから, 優勝戦への進出は終盤まで縺れることは間違いないだろう。 各試合についての細かな詳細は避けるが,とりあえず期待もこめて上位の波乱を予想すれば,

 3・25小田原
 三沢−オブライト 旋律の殺人スープレックスでシリーズ初の波乱。

 3・26千葉
 川田−秋山 成長株秋山が殊勲の時間切れ。

 3・27新潟
 川田−小橋 初優勝に燃える小橋の剛碗炸裂,対川田シングル初勝利。

 3・29愛知
 三沢−川田 因縁の戦い。ハンデなしで川田,対三沢初勝利。
 ハンセン−ウイリアムス 外人世代交代。時代は黄金の左から殺人岩石落としへ。

 3・31大阪
 田上−小橋 田上の壁を撃破し,小橋全勝街道まっしぐら。

 4・1岡山
 三沢−小橋 王者の壁は未だ高し。小橋初黒星。

 4・11後楽園
 ウイリアムス−オブライト 同門対決は殺人風車に軍配。

 4・12仙台
 川田−田上 田上の意地が爆発,優勝戦線に踏みとどまる。
 三沢−ウイリアムス 旋律の垂直落下炸裂。三沢優勝戦線から1歩後退。
 秋山−エース 日米昇り調子対決は,30分ドロー。

 4・14会津
 小橋−ウイリアムス 夢を打ち砕く岩石落とし。小橋崖っぷちもまだ有利か。

 4・15太田
 田上−エース エースの実力。四天王を初めて食う。

 4・16小山
 小橋−ハンセン 小橋,意地の右腕で優勝戦進出決定。
 秋山−ウイリアムス 成長は本物。工クスプロイダーで殺人医師を料理。

  以上の通りだ。 かなり期待をこめている試合もあるが,実力伯仲の状況ではすべてが可能な結果でもある。

  いよいよ最終予想だ。 今年のカーニバル優勝戦に進出する2名は, 11勝2敗(失点4)でリーグ戦1位の小橋健太と, 10勝2敗1分(失点5)でリーグ戦2位の川田利明と予想する。 小橋は会津でウイリアムスの岩石落としに涙を飲むも,リーグ戦最終日小山でハンセンを下し優勝戦へ。 対する川田も宮城で同門対決に敗北, しかし太田で台風の目オブライトに前シリーズの借りを返し優勝戦へ駒を進める。 残りの四天王の星取りは,三沢が川田,ウイリアムス,オブライトに破れ失点6の脱落。 田上は三沢,小橋,エースに破れ同じく失点6の脱落と見た。 気になる外人勢は,ウイリアムスが失点8,オブライトが失点7, ハンセンは世代交代の煽りを受け四天王に全敗,ウイリアムス,オブライトにも破れ, エースとは痛恨の引き分けで失点13。 日米昇り調子は,秋山がウイリアムスに金星,川田に引き分けがいいところで失点12。 エースは田上に勝利,オブライトに引き分けて失点11。 以上が上位陣の最終結果予想だ。

優勝戦カード予想
小橋健太(リーグ1位) 対 川田利明(リーグ2位)

 4・18武道館は川田−小橋の日本人対決。川田のV2か小橋悲願の初優勝か。 3・27新潟では小橋が川田に勝利するが,最終戦はどうなるか。 93年の週プロ年間最高試合にも選ばれたこともある川田−小橋戦, 実は三沢−川田よりも,あるいは三沢―小橋よりもある意味感情移入がし易く, 影に隠れた全日本の看板カードなのだ。 試合は30分を越えるロングマッチになり一進一退の攻防が展開されるも, 小橋のラリアットを顔面キックで防いだ川田が, ジャンピングハイキックからのパワーボムで小橋を下しV2達成。 カーニバル優勝者として,5・1東京ドームにて三度、三冠王者三沢と激突する。

優勝予想 川田利明

 これが私のカーニバルの全予想である。激戦必死だからこそ,不調川田のV2を願いたい。

 


 K.O氏の大予想,いかがでしたでしょうか。 ここまで凄く,細かい予想をしていただけるとは思っていませんでしたので,驚きました。 ここまでやってくれて,仕事に支障が無かったんでしょうか。 (ちなみに依頼したのが3月5日。) ホームページ用に手直しするのも大変でした。更新に間に合ったのが奇跡ですよ。 (原稿がFAXで届いたのが,9日の午後5時。) 大予想本当にありがとうごさいました。感謝感激雨あられ!

  最後に,本当に少しではありますが, 私,山杜の,優勝戦と優勝者の予想,注目のカード,展望を書きまして,カーニバル大予想を終わります。

 


山杜一平の予想

 

(優勝戦)
小橋健太 対 田上 明

(優勝者)
小橋健太

注目のカード

秋山−エース 
 最近トップグループに追いついてきた者同士の対戦。好試合が期待される。 

 エース−オブライト 
 オブライトには相性のいいエース。三冠戦の成果は? 

 三沢−田上 
 96年三冠戦以来の田上の勝利に期待。

展望

 昨年優勝戦進出を逃した田上と,四天王では優勝経験のない小橋が, 死にものぐるいで勝ち上がってくると予想します。 他にも,今年になって株を上げてきている秋山とエースが, 例年の上位陣から勝ちを収めることに期待したいところです。 また,密かに期待したいのがウルフ・ホークフィールド。 全日とセガの和やかな関係は,すべて彼の活躍にかかっている?

(文責:山杜一平 K.O)


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