【技のネーミングについて】


 先日の三冠戦は,三沢選手が新必殺技で秋山選手をマットに沈め,防衛を果たしました。 週プロで見たときは「やばいな」と感じた技ですが,TV中継で見たときはそんなでもないと思いました。 おそらくそれは,空中の静止写真と実際の映像の差でしょう。 三沢は明らかに落とす瞬間,角度を調整していました。 相手に怪我をさせようと思って技をかけている訳では無いですから,当然ですよね。 そういえばタイガードライバー91も,本当に「やばい」と思ったのは2回ぐらいでしょうか。 でも,それにしたって,効くんでしょうね。「これは返せないよ」という説得力がありました。

 で,その後三沢の新技のネーミングについて話が盛り上がっているようですが, 結局決まった名前は,「エメラルド何とか」でしたっけ? 私の感想としては,うーん,なんか三沢に合わないというか・・・。 私はあんまりオリジナリティー溢れるネーミングは好きでは無いんですよね。 名前を聞いただけでは,どんな技か想像しにくいもんで。 どちらかというと,既成の名前の一部を変えたり,付け加えたりしたほうが良かったような気がします。 まあ,あくまで私の意見ですので,気にしないで下さい。

 昔からある技は,わかりやすい名前が多いです。 後ろに落とすから「バックドロップ」, 身体を叩き付けるから「ボディスラム」,実にわかりやすい。 そうすると「ブレーンバスター」は,本当は垂直落下式が正しいんでしょうね。 でないと,脳味噌を破壊することになりませんから。 で,そういった基本的な技のネーミングから派生して,様々な技の名前が付けられていったわけです。 「タイガースープレックス」にしても「ドラゴンスープレックス」にしても, 原型の「ジャーマンスープレックス」(考案者はドイツ人?)から派生して, 使用者の名前が入ったんですからね。 しかし,それにしてもなぜ「ジャーマン」の和訳は「原爆固め」なんでしょう? 知ってる方教えて下さい。(「パワーボム」は「力爆弾」か?)

 でも実際,技の名前を気にするのは,見ている我々だけで, 選手の皆さんはどんな名前でも関係ないのかもしれませんね。 以前,川田が本の中で「俺にとって“技”は“技”だよ」と話していましたが, 自分で技の名前を思い出しながら出してるはずはないですよね。 試合中は必死なんですから,そんな余裕はないでしょう。 でも,観戦する側にとっては,技の名前が分かると,試合の面白さが倍増するわけであって, 私などは,TV中継であっても会場であっても,いつも技の名前をつぶやきながら観戦しています。 だから,会場で私の隣に座っている人は,迷惑してることでしょう。 いや,むしろ実況を聞いているようで楽しいのかな? だからこそ,実況するアナウンサーは,技の名前を網羅していて欲しいと思うのです。 ああ,若林アナは良かったなあ。あの人は実況アナであると同時にプロレスファンでしたから。

 おそらくこれからも,新技が飛び出してそのネーミングが話題になることがあるでしょう。 特に秋山選手あたりから。彼はオリジナル技(ネーミング含)好きそうですし。 その際は,できるだけ技とその名前が一致するようなネーミングをして欲しいですね。 また,奇抜な名前であっても,その技が浸透することにより,名前も広まって行くはずです。 オリジナル技の使い手の皆さんには,名前が浸透するよう1試合1試合頑張って欲しいと思います。

(文責:山杜一平)


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